声が出にくいと感じたら老化かも?
普段の生活でどれくらい声を出していますか?
年齢を重ねると声が出にくいと感じる場合があると思います。
声は声帯を使って出しますが、声帯は筋肉で出来ていて内咽頭筋という筋肉を使います。
この筋肉を使って声帯を開いたり閉じたりすることで声は出ます。
その内咽頭筋は、老化すると筋肉が細くなり声帯が正常に閉まらなくなり、声がかすれたり、高い声が出なくなったり、大声が出なくなったりします。
喉の調子が最近、悪いなという状態が長く続いている場合は、もしかすると喉が老化している可能性があります。
声が出にくいとどのような問題が起こるのでしょうか?
声が出ていない場合は、普段から声を出す機会が少なく口が開いていない状態が多いということです。
口を開ける機会が少なければ、表情筋を使わなくなるので表情筋が衰え相手に表情で感情が伝える事が難しくなります。
「この人、無表情で何を考えているのかわからない?」と思われるかもしれません。表情筋が衰えれば顔のたるみにも繋がるので年齢以上に老けて見られ女性にとっては大きな問題です。
また、内咽頭筋の低下は、食べ物を口腔から咽頭を通り食道に運ぶ際に誤って咽頭や気管に誤嚥してしまう可能性が高くなります。
さらに声を出さないと脳を老化させる原因にもなるのです。このように声を出さない状況が喉の筋力が老化して、いくつもの身体的影響を及ぼすことになります。
声を出すと脳は若返る?
上記の通り声を出すということは、表情筋や喉の筋力が鍛えられ若くいられるということです。
その中で注目すべきことは、声を出すと脳が若返り認知症の予防にもなるということです。
【声を出す=認知症予防】とイメージしづらい方もいらっしゃると思いますが1つ例をあげてみましょう。
カラオケを歌われる方は体験したことがあると思いますが、歌った後に凄く気分が良い状態になると思います。
これは、歌うことにより体内の血流が促進されて血流が良くなった状態になり運動をした時と同じ状態で体がスッキリするからです。
歌うという行動は、より脳に近いところの動きになるので、効率的に脳へ血液を送ることで脳を若返らせてくれます。【声帯の老化チェック】
それでは、あなたの声帯がどの程度、老化しているかをチェックしてみましょう。
あなたの声の老化のチェック
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食事中に食べ物や飲み物などに飲み込む時にむせることが多くなった。
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食べ物や飲み物を飲み込む時に引っかかる感じがする。
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咳払いが増えた。
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痰が絡むことが増えた。
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声質が変わった気がする。
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しゃべりだしの時に声がかすれている。
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相手に聞き返される。
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気が付いたら一日、声を出していなかった。
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「あー」と声が続くまで出し続け、15秒以上声が続かない。
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声帯を指でつまみ「いー」と声を出します。
その後につまんだ手を放し声の大きさ、声の高さが変化する。
※3つ以上ある場合は老化の可能性があります。
脳に良い影響を及ぼす声の出し方とは?
上記のチェック項目で当てはまる方は喉が老化している可能性があります。
では、実際に声を出してみましょう…
「あれっ?」声が出ないと感じた方も多いのではないでしょうか?
チェック項目で当てはまる項目が多い方ほど、声を出しても自分が思っている以上に声が出ていないはずです。
では、どのように声を出せば良いでしょうか?声を出す為には、運動と同じでウォーミングアップが大事です。
ストレッチなどで体をほぐすことも必要です。長めの深呼吸も効果的です。
リラックスできた状態で声を出すと徐々に声は出るようになります。
それには【ハミングが最適です。
それでは今回は、声を出して脳を若返らせるというテーマでお話しをしているので脳を活性化させるための声の出し方で有効な手段をいくつかご紹介したいと思います。
【朗読】
朗読は、文字を見ながら音読をしていきます。
感情を込めて読むことで脳を刺激してくれます。
感情を込めて読むことは、喜怒哀楽が豊かになり、自分の感情表現も然ることながら周りの人の感情を読み取る能力も向上します。
文字を見て音読する行動は、伝達する能力が発達しコミュニケーション能力が向上します。
言葉で伝えるだけでなく文章で伝える、身振り手振りで伝える能力も向上します。
また、読み上げた自分の声を聞くことで聞き取る能力も向上します。このように朗読は、様々な脳機能が鍛えられます。
【歌う】
歌も表現力が養われます。
感情を込めて、表現するという意味では、朗読同様に喜怒哀楽の表現が豊かになります。
歌う時は、口を大きく開けるので表情筋も鍛えられ顔もスッキリしてくるはずです。
音楽を聴きながら歌うことは、オキシトシンという俗にいう「幸せホルモン」が出るのでストレス解消にもなります。
そして歌うことは適度なカロリー消費にもなり体を動かしている状態に近いので血流も良くなり脳に良い影響を与えてくれます。
※オキシトシンとは?
「愛情ホルモン」「幸せホルモン」とも呼ばれ脳に安らぎを与えるホルモンです。
例えば赤ちゃんと触れ合う、ペットと触れ合うなどした時にオキシトシンは分泌されます。
友人と遊んだり話したり、朝日を浴びている場合でも分泌されるそうです。
【語学を学ぶ】
英語など外国語の語学を学ぶことは、記憶系の脳が鍛えられます。
また、耳で聞いた情報を理解し整理する理解系の脳が鍛えられます。
また、物事を考える脳も鍛えられ覚えた言語を相手に伝える行動は伝達する能力が向上します。
新しいことを覚えることは脳には、とても良い刺激になります。
脳の若返りには、複数ある脳機能を満遍なく鍛えていく必要があります。その中で声を出すということは、その複数の脳機能の多くを鍛えられることになり脳にとても良い影響を与えてくれます。しかし脳機能を正しく鍛えるには、声を出す以外にも体を動かすことも行うことでより良い脳活が実践できます。
下記のページでも脳活について書いておりますので併せてご覧ください。
高齢者に最高の脳トレはダンス!ダンスで脳をフル稼働させましょう!
高齢者の脳活はペン字で。脳はいつまでも若返る!
声を出しと一緒にやりたいおすすめの運動や習い事
【ストレッチ】
ストレッチは、血管は伸ばすことによって血管を柔らかくしてくれます。血管が柔軟になれば血流も良くなります。脳にも血流を送ることで様々な脳トレをさらに効果的にしてくれる運動の基本ですが王道でもあります。
また、一定の時間正しく行うことで短時間でもしっかり発汗できますし、汗をかくということは血圧も下げることもできます。
【有酸素運動】
有酸素運動は、体中に血液を循環させ、血圧を下げたり代謝を向上させたりなどさまざまな効果が期待できます。
体のいろいろな部分が動かすので体全体が元気になれます。運動機能も向上するので運動系の脳を鍛えることも出来ます。
【筋力トレーニング】
高齢期になると運動機能、免疫機能、循環機能などの様々な身体的機能が低下していきます。
その中で高齢期になると筋力が減少していきます。若い頃と比べると筋力が減少するスピ
ードも早くなるので適度に行うのが理想です。
筋肉をつけると疲れにくくなりアクティブに行動が出来るようになれます。
【ダンス】
脳トレには、体を動かすことと頭を使うことが求められます。
その要素を最大限にしてくれのがダンスです。
脳が体に「こうして動きなさい」と命令する、手先の細かい部分にまで神経を行き渡らせて動作する、耳や目で見たり聞いたりした情報を頭の中で整理して表現す
るなど脳を使う箇所がとても多いダンスは、フルに脳を刺激してくれます。
【ペン字】
脳を鍛えて若返らせる場合に有効なのが「書く」ことです。
「書く」という行動は、広範囲にわたり脳の機能が鍛えられます。
例えば、きれいな字を書こうと試行錯誤しながら考えることは、上手く書きたい、きれいに書いて皆に賞賛されたいなどの感情脳が鍛えられます。
また、手先の微妙な使い方は指先を器用にしてくれて指先の運動機能も鍛えてくれます。
最後に
このように声を出すということは、脳トレになります。